2025.11.22
となりの仕事人
渋谷建設株式会社 中川 匡さんの場合

大学で学んだ知識が現場ではまるで通用しない。入社1年目、独特の用語が飛び交う中、がむしゃらに食らいつくのが精いっぱいだった。
そして4年目の今年。初めて現場代理人として「独り立ち」した。それまで先輩に守られていた安心感が、重圧に変わる。土木工事は「一期一会」。掘ってみたら図面にないものが出てくるなど、イレギュラーの連続だ。そのたびに、この仕事には想像力と経験が必要だと痛感する。
現場は一人では動かない。向き合うのは地形や天気だけではなく、何より「人」だ。「田植えの時期は避けてほしい」。そうした住民の声に耳を傾け、工期を調整する。ベテラン作業員をリスペクトし知恵を借りる。理屈や数字の前に、まず人としての信頼関係を築く。それこそが現場を動かす者に必要なのだと分かり始めた。
家族や友人とのドライブ中、「あれ、俺が造ったんだ」と胸を張る。住み慣れた山形で、みんなが使う、何十年も残るものを造る。いい加減な仕事はできない。一歩先を行く先輩たちの背中に、いつかみんなに頼られる自分を重ねる。同じ現場は二度とない。その一つ一つを経験に変えていく、確かな価値がこの仕事にはある。

渋谷建設株式会社
工務部 主任
中川 匡さん
(山形市出身)
工務部 主任
中川 匡さん
(山形市出身)

■スポーツ振興で地域を元気に
▶健康増進や人間形成の面から、スポーツ振興に力を入れています。特にバスケットボールに注力しており、当社社員が多数所属するチームは、今年の国民スポーツ大会・成年男子の部で5位入賞を果たしました。


