2026.01.17
となりの仕事人
藤庄印刷株式会社 長田敬裕さんの場合

パソコンを使える仕事だと思ってこの世界に飛び込んだ。だが、待っていたのはインキの香りと巨大な印刷機がうごめく現場の熱気だった。以来、工場一筋で印刷技術を高め、一昨年からは課長として製造現場を率いている。
今、彼が取り組むのは「当たり前」のアップデートだ。長年続いた3人の作業体制を2人に見直し、部門を越えて連携するなど、部署間の垣根を取り払う改革を進めている。現場からは当然「きつい」「できない」と反発の声も上がった。ましてや指示を出す相手は自分より年上のベテランも多い。それでも彼が「何でもいいから常に会話する」を信条に粘り強く対話を続けたのは、現場の苦労も誇りも、誰より痛いほど知っているからだ。
「不具合がないのが当たり前」。その平穏を守りつつ、業務分担や納期の壁を壊していく挑戦は、着実に実を結びつつある。個々の業務の幅が広がったことで、急な依頼にも柔軟に応えられる「強い現場」へと生まれ変わった。
週末、手にしたチラシを前に「これ、パパの会社で刷ったんだ」と子どもに語る瞬間、ふと顔がほころぶ。その誇らしさを次世代の若手たちへつなぐため、彼は今日も穏やかなまなざしで、印刷機の鼓動と仲間の声に耳を澄ませている。

藤庄印刷株式会社
生産本部 製造部 印刷課 課長
長田敬裕さん
(山形市出身)
生産本部 製造部 印刷課 課長
長田敬裕さん
(山形市出身)

■80周年を機に社名を変更、新たな一歩へ
▶藤庄印刷は、2026年1月10日に創立80周年を迎えました。この節目を機に、4月1日より社名を「株式会社藤庄メディアプラス」へ変更し、新たなスタートを切ります。お客さまのビジネスに新たな価値をプラスし、人と人、企業と顧客をつなぐ課題解決型企業としてまい進してまいります。


