2022.02.01
『スタートアップステーション・ジョージ山形』に行ってみた
県の創業支援拠点として昨年11月、霞城セントラル(山形市)2階にオープンした「スタートアップステーション・ジョージ山形」。ここでどんなことができるの? どんな人がいるの? 実際に訪ねて見てきました。
オープンスペースで仕事やミーティングなどができ、創業などに関する相談も受けられる「スタートアップステーション・ジョージ山形」
山形駅の2階に上り、改札や切符売り場を横目に西口に向かって通路を歩き、霞城セントラルへ。ビルに入って、ゲームコーナーを越えた先に、「スタートアップステーション・ジョージ山形」がありました。ビビッドな赤のチェアなどが目を引く、カフェのようなおしゃれな空間が広がっていました。
山形駅からつながる通路
ゲームコーナーを越えて…
「ジョージ山形」に到着!
ここで何ができる?
まずはシンプルに、コワーキングスペースとして快適に使えそうな予感。もちろんネット環境やコーヒーサーバーが整っているし、ドロップインで1日500円(学生は250円)と、朝から晩まで滞在してもワンコイン。そして創業などに関する相談に乗ってもらえます(予約制ですが無料!)。
さらにビジネスを始める人、始めた人は、ここを商業登記の所在地にすることもできるそう(バーチャルオフィス会員・月1万5000円。自宅を公開したり、新たに事務所を借りたりしなくて済むんですね!)。加えて、面白いのが、県内11カ所のコワーキングスペースと常時オンラインで接続されていること。フロア中央のモニターに、県内各地のコワーキングスペースの様子が映し出されていました。仲間と会話をしたり、気になる人に話し掛けたりできそうです!
そもそも…
山形県は開業率が2.8%と全国でも少なく(2019年度・全国44位!)、老舗企業が多く経営者の高齢化も進んでいます。経済活性化や若者の定着のためにも、起業を後押ししようと県と県企業振興公社が拠点として立ち上げたのが「ジョージ山形」です。スタートアップのマインドサポートから創業に向けた具体的助言、さまざまな働き方の支援をワンストップで行っているので、何かを始めようとする人にはとても心強い存在だと思いました。
これからは…
オープンからまる2カ月が過ぎ、コワーキングスペースは県外から出張で訪れた人を中心に利用が広がっています。また相談の予約も着実に増えているそうです。そして「ジョージ山形」が目指すのは、ここで出会った人同士の連携によるオープンイノベーション。今後は、起業家から話を聞くイベントなどを定期開催し、人と人との交流を促していくそうです。
\「ジョージ山形」で出会った人々/
ネットには限界が。
偶然の出会いと対面の良さがある
月会員に登録し、週5~6日は利用しています。一軒家を借り自宅兼事務所にしていましたが、どうしても仕事とプライベートが入り交じってしまうため、ワークスペースを探していました。ここは駅直結で利便性が良く、お客さんやアーティストと会うときもお互い便利。またスタッフの方がさりげなく、いろんな人を紹介してくれて、出会いがどんどん広がる面白さを感じています。ネットでの出会いには限界がありますしね。
\ほぼ住人/
髙橋駿斗さん(EnoGG株式会社 代表取締役社長)
仙台市出身。東北芸術工科大学4年時に会社を設立。アート作品のレンタルやイベント企画に加え、アーティストのマネジメントなどを手掛けている
後輩へ
今の若い人って失敗をめっちゃ怖がるけど、とりあえずやってみるといいよ!
つなぎ役になりたい
石垣 純さん
(「スタートアップステーション・ジョージ山形」事務局長)
やりたいことがあるけど方法が分からない、やってみたいけど迷っている、何をしたいか分からない…そんな方の夢の実現を後押しする場所です。ぜひ気軽にご利用ください。
「やっている人」に会える場所
\ 気軽にどうぞ/
新関 燿さん
(ジョージ山形スタッフ・山形大学4年)
卒論を書く場所を探していて、ここに出入りしているうちインターンに誘われました。大学で建築を学ぶ中で街づくりに興味を持ち、若者支援にも携わっています。スタートアップにも関心があります。山形の20代は、山形で何かできると思ってない人がほとんど。ここが、駿斗さんのように「何かをやっている人」を間近に見られる場所になり、同志が増えていくとうれしいです。
フェーズに応じてアドバイス
\ 相談を受けています/
中川由美子さん
(山形県企業振興公社・中小企業診断士)
ほぼ毎日、相談の予約を頂いています。壮大、綿密なプランを持参する方から、「わたし、何をしたらいいんでしょう?」という方まで内容は実にさまざま。皆さんそれぞれ、胸の内に抱えているものがあるようで「話してみてよかった」とおっしゃってくださいます。客観的に俯瞰して、その方のフェーズに応じた助言をしています。過大なリスクを負わず、小さく始められるお手伝いを心掛けています。
ニーズを反映させたい
\ ぜひご利用ください/
平塚達郎さん
(山形県産業労働部 中小企業・創業支援課)
県の担当課の職員が、交代でここに来て仕事をしています。利用者の方からお聞きしたニーズをできるだけ反映させたいと考えています。
DATA
「スタートアップステーション・ジョージ山形」
山形市城南町1-1-1 霞城セントラル2階 TEL .023-666-6100 【休】祝日、年末年始
【営業時間】月~金 9:00~20:00、土・日9:00~18:00 【創業相談】月~金9:00~17:00
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