2020.05.20
SHUKATSU PRESS 新型コロナウイルスでシューカツどうなる、どうする?
新型コロナウイルスは、就職活動にも大きな影響を与えています。企業説明会など就活イベントは軒並み延期や中止。学生は、これからどう活動していけばいいの?
山形大学でキャリア支援を担当する松坂暢浩先生に聞きました。
-就職活動への影響は?
来年春卒業の学生については一般的に、3月から企業の広報活動(採用情報の公開)が解禁になり、就職活動がスタートします。特に3月は、大規模な合同企業説明会が各地で開催され、学生はそこで企業担当者の話を聞くなどして情報を集め、エントリーにつなげていく大切な時期になります。それが新型コロナウイルスの感染拡大と重なったことで、合同企業説明会が中止や延期となり、学生の就職活動はストップしてしまいました。
-今後の企業の対応は?
オンラインでの説明会やWeb面接に切り替えて対応しています。例えば山形県内では、山形県中小企業家同友会が4月初旬に予定されていた合同企業説明会をオンライン説明会に切り替えて開催しました。またWeb面接を実施している県内企業も出てきています。このようにインターネットを介した新しい就職活動の流れは、これからさらに加速していくと思います。
-それって実際どうなんですか?
インターネットを介した就職活動は、家にいながら就職活動ができるので、移動がなく交通費がかからないなどの良い面もあります。しかし、いろいろな問題もあります。ネットからの情報だけでは、どうしても業界や企業の理解が深まらないといった問題があります。また合同企業説明会でたまたま面白そうな企業に出会うといった「偶然の出会い」も期待できません。そして学生からは「家にずっといるので就職活動をしている感覚がない」、「他の学生の動きが見えないので不安」といった声も挙がっています。これは、ネット中心の就職活動だからこそ感じる悩みや不安だと思います。しかし、現状が大きく変わることは望めませんので、まずできることを探してやっていくしかありません。例えば、直接質問できるオンラインでの説明会に参加し、分からない点などを積極的に質問してみるのもよいでしょう。
〈これからの就職活動に向けて 押さえておきたい3ポイント〉
① 先輩の進路情報をチェック
今回に限ったことではありませんが、自分が通う大学等の先輩の進路先を調べてみてください。イメージしていなかった企業に就職していたり、「こういう道もあるんだ」という気付きがあり視野が広がったりします。
② Web面接への対策
Web面接は事前準備がとても大切です。まず使用する機材の設定はしっかり行いましょう。また画面に自分や背景がどのように映るのかなどの確認も必要です。なかには通信状況によって画面がフリーズすることがあるので慌てないで対応する準備も欠かせません。やはり実際に試して慣れておくことが必要だと思います。
③ 一人で悩まない
家に一人でいて就職活動をしていると、どうしても不安に襲われると思います。そのときには、友達や大学のキャリアセンターなど誰かに相談してみてください。大学が閉鎖していて直接相談に行けない状況にある方もいると思います。その際は、遠慮せず電話やメールで良いので相談してみてください。現在オンラインでの就職相談を実施している大学もありますので、そちらも活用してみてください。
(check!)
Web面接対策マニュアルの一部を、山形大学のホームページで公開しているので参考にしてみよう
〈2022年卒の学生に向けて〉
山形県では、インターンシップ情報や県内企業の魅力を紹介する学生向けセミナーの開催などを計画中。しかし新型コロナウイルス感染拡大の影響で、スケジュールが変更になる場合があります。ぜひ県の就職情報サイトをこまめにチェックしてみてください!
「山形県就職情報サイト」https://shushoku.yamagata.jp/
<教えてくれた先生>
山形大学 小白川キャンパス
キャリアサポートセンター
副センター長
松坂暢浩准教授